脳神経内科医ときどき社労士

脳神経内科専門医として、頭痛や脳梗塞など身近な病気を紹介します。関係する社会保険のことも順次紹介予定!

なんで、めまいを感じるの?

当ブログを見ていただき、ありがとうございます!

 

前回から、難しいパーキンソン病の話を少し休んで、めまいのお話を始めてみました。

まずは、めまいとは何か、といった内容でしたが、いかがでしたか?

 

とりあえずは、"意識が飛びそうになる"、とか"目の前が白くなる"といった症状はめまいではない!ということを押さえていただければ大丈夫かと思います。

 

 

さて、今回は、めまいがなぜ起こるのか、ということを少し紹介しようと思います。

 

 

めまいはなぜ生じるの?

 

"ぐるぐる回る"という症状がめまいな訳ですが、実際には自分の周りが回っている訳ではありません。

”ふらふらする"という症状もめまいですが、別に地震が起きている訳でもありません。

 

このような"めまい"という症状は、実際には生じていない現象を、さも生じているように感じてしまう錯覚の一つと言えます。

 

では、なぜめまいが起きるのでしょうか。

一言でいえば、"バランスを保つ場所の不具合"です。

 

歩いているときでも走っているときでも、またエレベーターに乗っているときも電車に乗っているときも、人はバランスをちょうどよい感じに保っています。

このバランスは、体のいろいろな場所の機能で、ちょうどよい感じに保たれていますが、どこか1か所の機能がおかしくなると、調節が崩れてしまい、よってバランスが保たれなくなってしまいます

 

 

 

バランスを保つために必要な場所

 

バランスを保つために必要な場所は、全部で4か所あります。

①目

②耳

③深部感覚

④脳

 

①目(視覚情報)

動いているとき、もちろん目で自分の位置を常に確認します。

目から入る情報、つまり"視覚情報"は、バランスを保つための重要な情報の一つです。

 

例えば、車酔いがしやすい人が、自動車に乗りながらスマホをいじっていたら、なお車酔いしやすくなる、ということ、あるじゃないですか。

これは体は、動いているのを感じているけど、目が自動車の動きに対応が出来ていないため、バランス情報がうまく処理できていないためです。

 

 

②耳(前庭情報)

"耳"といっても、音は関係ありません!耳には、"音を聞く"という機能の他に、バランスに関係する機能も持っています。詳しいことは別の機会に紹介しようと思いますが、耳の中には"前庭(ぜんてい)”といって、"回転している"とか"上昇・下降している"とか"前後に進んでいる"といた、体の位置を認識する場所があります。

なお、前庭はさらに、"回転を感じる"三半規管と、"上下・前後方向の動きを感じる"卵形のう・球形のうに分類されます。

 

例えば、ぐるぐる回るタイプの遊園地の乗り物に乗った後は、目が回ります。スケート選手は大丈夫かもしれませんが、素人がフィギュアスケートのような回転に晒されたら、やはり目が回ると思います。これは、回転という運動に、個々人の前庭機能が追い付いていないためです。

 

 

③深部感覚

ちょっと難しいことばでしょうか。"触った"とか"熱い・冷たい"という感覚のことは"表在感覚"と言います。

それの反対言葉で"深部感覚"と呼ばれるものがあります。

例えば、足の裏にどのくらいの"圧"がかかっているのかが、これに当たります。

 

バランスをとるときに、左足には圧がかかるけど、右足は地面に触れているだけになるとか... 地面に足をくっつけていても、その"圧のかかり方"は様々です。

その圧のかかり方で、人はバランスをとっているため、深部感覚に異常を来すと、"ふらつき感"というめまいが生じることになります。

 

 

④脳

そして、①~③の情報を統合している場所が脳です。脳の中でも、下の方に存在する"脳幹"とか"小脳"と呼ばれる場所が、特にバランスに関係しています。

とにかく、バランスの"中枢部分"であるため、脳に異常を生じた時のめまいを"中枢性めまい"といったりもします。

逆に、①~③の機能に問題があるときのめまいを、"末梢性めまい"と呼んでいます。

 

 

 

今回のまとめ

めまいは、バランスを保つ場所の不具合で生じる錯覚です

 

バランスを保つために重要な場所は4つ!

①目、②耳、③深部感覚、④脳

 

 

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いかがでしたか?

 

今回は、めまいがなぜ生じるのか、その基礎的な部分を紹介してみました。

ちょっと難しい話ではありますが、この内容を知っていることで、めまいという現象が格段に分かりやすくなります!

 

次回からちょっとずつ、めまいをもう少し掘り下げていこうと思います。

そして、パーキンソン病ネタも、忘れたころに挟んでいこうかと思います。

 

 

今回も読んでいただき、ありがとうございました!