脳神経内科医ときどき社労士

脳神経内科専門医として、頭痛や脳梗塞など身近な病気を紹介します。関係する社会保険のことも順次紹介予定!

脳梗塞とは?

人の体には、脳や心臓、肝臓、腎臓など、さまざまな臓器があり、それらはすべて血管を通って送られてくる血液を受け取ります。
血液の中には、臓器が生き延びていくために欠かせない栄養や酸素がたくさん含まれています。

もし、血液の流れが止まってしまったらどうなるでしょうか。
臓器は酸素を受け取れず、栄養も受け取れず、飢えてしまいます。
その状態が、続くと臓器が徐々に壊れて行ってしまいます。。


このように臓器へ血液を送る血管が、何らかの原因で閉ざされてしまう病気は梗塞(こうそく)と呼ばれています
心臓の場合は"心筋梗塞"、脳の場合は"脳梗塞"、腎臓の場合は"腎梗塞という具合です。




脳は、視力や聴力、言葉を話す機能や、手足を動かす機能など、その場所ごとに様々な働きを持っています。
そのため脳梗塞が起こってしまった場所によって、麻痺(手足がうごかなくなること)やしびれ、言葉の障害、視力障害などの多彩な症状が出現します。

脳梗塞の原因は、動脈硬化といって血管が硬く・細くなる状態や、血の塊などが突然流れてきて血管を詰めてしまう状態など様々です。そして、原因によって治療方法が異なってきます。


脳梗塞はどのような治療を行えばよいのでしょうか。

①血管が閉ざされてしまったときは、その原因を取り除かなければなりません。
②また、取り除けない状態があったとしても、臓器が壊れていくことを少しでも防止しなければいけません。
③そして、今後同じような梗塞が起きないよう、予防を行わなければいけません。
④さらに、脳梗塞によって失われてしまった機能をリハビリテーションで取り戻さなければいけません。

このような考え方で治療を行っていくことになります。


今回は簡単な紹介にとどめてみました。
今後は、脳梗塞をどのように診断して、どのように治療するのか、詳しく紹介していく予定です。