脳神経内科医ときどき社労士

脳神経内科専門医として、頭痛や脳梗塞など身近な病気を紹介します。関係する社会保険のことも順次紹介予定!

頭痛の一般的な考え方

 頭痛に悩まされている方は、非常に多いです。日本では、男女ともに頭痛で受診する方が多く、特に女性でその傾向は顕著です。

 

頭痛といっても、”ずきずきする”、”締め付けるよう”、”重だるい”、”ビリっとする”など、いろいろな症状があります。さらに、"肩こり"や"吐き気”、"めまい”を伴ったり、"目の前がキラキラする"といった症状もあったりと、頭痛以外の症状も多く併存します。

 

まずは怖い頭痛を除外!

頭痛に悩まされて、皆さんが病院を受診した場合、医師はまず危険な病気が隠れていないかどうかを診察や検査で判断していきます。

 

脳出血や脳腫瘍(しゅよう)など、場合によっては命にかかわる病気のため生じる頭痛は、"二次性頭痛"と呼ばれます。

 

一方で、片頭痛や緊張性頭痛など、"CTやMRIなどで検査しても頭痛の原因がわからない"といったような、"危険性はない頭痛"のことは、"一次性頭痛"と呼ばれます。頭痛で受診される方の大部分は、"一次性頭痛"です。

 

一次性頭痛と治療のこと

さて、頭痛がある場合、まずは痛み止めの薬を飲む方が多いのではないでしょうか。大体の場合は、それで頭痛はおさまります。しかし、最初は薬が効いていたのにそのうち効かなくなってきた、、という方も多いはずです。

 

”痛み止めを使っても治りにくい"とか、"頭痛の頻度が多い"という場合、痛み止めだけの治療には限界が出てきます。そればかりか、さらに頭痛が悪化することもあります。このようなことを避けるため、頭痛の治療は、"予防治療"がとても重要なのです。

 

代表的な一次性頭痛として、"片頭痛"や"緊張型頭痛"、"群発頭痛(ぐんぱつずつう)"などがあります。これらの頭痛は、それぞれ"痛み止めの使い方"や"予防治療"が異なるため、頭痛の診断を正しく行うことが大切です。